いつ消されるかわからないので、転載します。
http://martyfan.com/whatsnew.php

【TOKYO JUKEBOXについて】
マーティ・フリードマンは日本に活動の拠点を移し今年2009年で6年目を迎える。
ミュージシャン活動の傍ら2006年11月から現在も連載中の日経エンタテインメントのコラム
「J-POPメタル斬り」が読者から高い評価を受け、2008年4月に念願の著書
『いいじゃん J-POPだから僕は日本にやって来た』を出版、ベストセラーとなる。
現在では元メガデスの世界的ギターリストにJ-POP評論家としての肩書きが加わった。
2008年秋、日々邦楽曲と向き合う中、日本人が日常的に聴き馴染み、そしてマーティが愛する
日本の名曲をアーティストとしてギターで表現をしたいという強い思いからこのアルバムの構想がスタートした。
日経TRENDYネットのWebサイトとポケメロJOYSOUNDのモバイルサイトの協力で
「マーティに弾いて欲しいJ-POP曲リクエスト」募集を行い、ファンから寄せられた
数多くのリクエストを参考にマーティ自身が悩み抜き原曲を聞き込み12曲を厳選した。
そして選曲した全ての曲にジャンルを超えたアレンジを施し、
それぞれの楽曲のサウンドイメージに合わせレコーディング環境とスタジオ特性を考慮し、
日本・ロサンゼルス・サンフランシスコに振り分けレコーディングを行った。
アルバム「TOKYO JUKEBOX」は半年間以上を費やし超絶なギターテクニックを駆使して完成させた
マーティ入魂の世界初ギターインスト邦楽カバーアルバムです。

発売日:2009年5月20日発売
CD番号:AVCD-23839 
販売価格:\3,000(税込み)

<収録曲/オリジナルアーティスト>
1. 爪爪爪/マキシマム ザ ホルモン
2. GIFT/Mr.Children
3. 天城越え/石川さゆり
4. Story/AI
5. ポリリズム/Perfume
6. 帰りたくなったよ/いきものがかり
7. TSUNAMI/サザンオールスターズ
8. 雪の華/中島美嘉
9. 駅/竹内まりや
10. 世界に一つだけの花/SMAP
11. ロマンスの神様/広瀬香美
12. 明日への讃歌/alan

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1. 爪爪爪
アルバムのオープニングを飾るのは、マキシマム ザ ホルモンのラウドな荒々しさをそのまま受け継いだ“マーティ流ミクスチャー・ロック”。超攻撃的にたたみかけられるメタル・ギターと、今やおなじみのパートナー、Jeremy Colsonが繰り出す超絶ドラムの応酬は、いきなり圧巻のひとこと。その中にあって、“メロコア的感性”がキラリと光るサビのパートの解釈にも注目してほしい。

2.GIFT
原曲はミディアム・テンポで展開していく、いかにもミスチルらしいバラードだが、ここでのマーティは、ディスコチックなアップビートを全編にフィーチャーしたPOPな解釈! オリジナルの爽やかな高揚感をさらに増幅させながら、後半のクライマックスへ向けて疾走していくアレンジには、驚いた人もきっと多いはず。歌詞の意味をじっくり噛みしめるかのように、歌メロを丁寧になぞっていくギター・プレイがことさら感動的だ。

3.天城越え
日本の演歌史を代表する石川さゆりの名曲を、ごりごりのメタル風アレンジで解釈した必殺カバー! 日本に住みはじめる前から演歌の構造を深く学び、自分のプレイ・スタイルの参考にもしていたというだけあって、ここでは、オリジナルの情念的な“こぶし”が、マーティの奏でるビブラートによって新たな生命を吹き込まれている。

4.Story
原曲はドラマティックなスタイルで切々と歌い上げられるラブ・バラードだが、マーティ流の解釈は、そのポジティヴなメッセージをさらに強調し、聴く人を必ずやハッピーな気持ちへといざなってくれるPOPなロック・バージョン。ハイライトは、AIの力強く大らかなボーカルを彷彿させる、Dメロ部分の感動的なソロ・プレイだ。

5.ポリリズム
Perfume大ブレイクのきっかけとなったテクノ・ポップの名曲を、マーティ風のドリーミーな解釈でカバー。原曲の複雑なポリリズム(複合拍子。拍の一致しないリズムを同時に演奏することで独特のリズム感が生まれるが、ポップソングではめったに使われることがない)を完璧な形で取り入れつつ、打ち込みサウンドは最低限の使用に抑え、あくまでも生のエレキギター&ドラムで挑んだこだわりぶりがさすが。

6.帰りたくなったよ
いきものがかりのオリジナルは、郷愁を誘う優しい歌詞と、温かいメロディが印象的なバラードだったが、マーティの解釈はなんと、爽快なスピード感あふれるロック・バージョン! アルバム中の他の曲についても言えることだが、原曲のイメージをいい意味で裏切りつつ、どれもオリジナルの歌メロをしっかり守ったカバーになっているところに、マーティの深い“J-POP愛”が感じられる。

7.TSUNAMI
サザンオールスターズの名バラードも、マーティの手にかかれば、オリンピック競技場で高々と奏でられるような“アンセム風”のアレンジに様変わり。中間部のユーモア溢れる“寄り道”も楽しいが、その先にはもちろん、壮大なスケールの大感動フィナーレが待ち受けている。

8.雪の華
中島美嘉の代表曲とも言えるウィンター・バラードを、ストレートなロック・ナンバー流にカバー。オリジナルはアコースティク・サウンドを基調としていたが、ここでのマーティは、冬の嵐に燦然と立ち向かうかのような、激しいロック・アレンジを選択。どこかオリエンタルな香りのする、美しい歌メロへの深いリスペクトが胸を打つ。

9.駅
マイナー・コードの響きが切ない、竹内まりやの往年の名曲を、まさかのメタル・バージョンでカバー。原曲のいかにも“80年代歌謡ポップス”のメロディ・センスが、マーティの新解釈によっていかに生まれ変わったかは、聴いてみてのお楽しみ!  

10.世界に一つだけの花
「ベスト1になれなくても、オンリー1になれればいい」というメッセージが人気を集めたSMAPの人生讃歌を、スーパーチャージのかかったパワー・ロック風アレンジでカバー。ごりごりにヘヴィなメタル・リフが次から次へと登場する曲展開は、オリジナルに負けず劣らず、聴く人の心をポジティヴな気持ちにアゲてくれることだろう。

11.ロマンスの神様
オリジナルは広瀬香美のボーカルが軽快にはじけまくる超ポップソングだったが、ここでのマーティは、それとは対照的に、アコースティック・ギターで美しく奏でられるスロー・バラードを選択。余計な装飾を排し、ギターの弦の息遣いさえも聴こえてくるようなアレンジに、心の底から癒されてほしい。

12.明日への讃歌
アルバムのラストを締めくくるのは、チベット歌唱でおなじみalanの名バラードのカバー。J-POPだけでなく中国ポップスにも精通し、中国古来の弦楽器“二胡”の奏法を研究したこともあるというマーティだけあって、原曲の壮大なイメージをほぼそのまま受け継ぎ、いっさいの小細工なしで、真っ向からカバーに挑んでいる。alanチベット歌唱のポイントでもある“高音フェイク”を、マーティがどんなふうに解釈したかも注目だ。

TEXT:内瀬戸久司